空と海が交わるとき
ーー…ごめんーー
佐々木の手を止めて、俺はそう告げた。
ーー…何で?莉子と付き合ってないんでしょ?ーー
ーー確かに莉子とは付き合って無い。けど…やっぱり佐々木の気持ちには答えられないんだーー
佐々木は俺の上から退いた。
俺はゆっくり起き上がる。
ーー湊君ーー
悲しそうな瞳と、目が合った。
ーー湊君は今、好きな人が居るんだねーー
佐々木の言葉に、俺は迷う事無く告げる。
ーーあぁ。一生、伝えるつもりは無いけどなーー