-短編- 生まれ変わっても… また。



……演奏が終わった。



ギターにあてていた手をゆっくりとおろす。



「…綺麗な声」



少し低めのよく通る声が聞こえ、あたしは顔を上げた。



同時に男の子と目が合う。



「ありがとう。こんなに演奏が楽しかったのは久し振りだ」



男の子はそう言うと、あたしの頬に手をあてた。



その瞬間、さっきよりも大きく、そして早く、鼓動が高鳴る。



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