-短編- 生まれ変わっても… また。



「村居…沙結」

「沙結ちゃんか… 歳は?」

「15歳。本当は今年から高校生」



“本当は今年から高校生”なんて言ったら、せっかく忘れかけていた事もだんだん思い出してしまった。



あたしの涙が込み上げてくるのに気付いたのか、男の子は優しく微笑んだ。



「俺は、島崎慶太。沙結ちゃんと同い年。んで、あとちょっとで高校生!! …でしょ?」



あたしの目を覗き込んで、慶太くんはにっこり笑う。



その姿に、キュンとときめいてしまうあたしがいた。



< 27 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop