チェリーガール
合格発表
「今日、出願を済ませて明後日のホワイトデーが試験日」
ベッド上でごろごろしながら、携帯で話をしている。
すっかり、風邪は治って元気になった。
心の方は相変わらずだけど……。
「勉強してるの?」
すだちが心配そうに聞いてくる。
電話の相手は、東大に受かって彼氏と連日デートしてる。
晴れて4月から東大生ってわけ。
「全然っ」
「勉強しないで受けるの?」
「うん」
「すごい自信だね」
「自信ない」
「え?」
「自信なんかないよ。どっか受けて受かったらラッキーみたいな感じ。だから、試験を本気で受けたことないよ」
「その結果、全部すべったと?」
「うん。今のとこ全戦全敗」
「はあ」
すだちが深いため息をつく。
私に呆れかえって物が言えなくなったよう。
「もし大学に入れなくても働くからいいんだよ」
「それって、フリーターになるってこと?」
「うん」
「それでもいいと思うけど、夢はないの?」
夢……。
夢ね……。
ないなー。
「ないよ」
ベッド上でごろごろしながら、携帯で話をしている。
すっかり、風邪は治って元気になった。
心の方は相変わらずだけど……。
「勉強してるの?」
すだちが心配そうに聞いてくる。
電話の相手は、東大に受かって彼氏と連日デートしてる。
晴れて4月から東大生ってわけ。
「全然っ」
「勉強しないで受けるの?」
「うん」
「すごい自信だね」
「自信ない」
「え?」
「自信なんかないよ。どっか受けて受かったらラッキーみたいな感じ。だから、試験を本気で受けたことないよ」
「その結果、全部すべったと?」
「うん。今のとこ全戦全敗」
「はあ」
すだちが深いため息をつく。
私に呆れかえって物が言えなくなったよう。
「もし大学に入れなくても働くからいいんだよ」
「それって、フリーターになるってこと?」
「うん」
「それでもいいと思うけど、夢はないの?」
夢……。
夢ね……。
ないなー。
「ないよ」