チェリーガール
「それじゃ、彼氏が呼んでるから」

すだちが少し申し訳なさそうに言う。


「あっ。いたんだ、あの人。ごめんね。デート中に電話して。寂しくって」


「いいよ。いつでも暇な時、電話して」


「うん。悪いねー。彼氏といるとこ邪魔して」


「いいよ。それじゃ」


「うん。バイバーイ」


私、通話終了ボタンを押して電話を終える。


そして、お母さんの方を見た。


「何か?」


「夕飯できたわよ。早く降りていらっしゃい。今晩はカレーよ」


「はーい」


バタン。


部屋のドアが閉まる。


私、ベッドにあぐらを掻いて座る。


まくらをなんとなく抱き締めてみる。


何やってるんだろー、私。


ろくに勉強もしないで。


このまま、どうなるのかなー?


まー、どうにでもなれって思う。


受験なんて、はなっからやる気なくて捨ててたし。


フリーターになってバイト三昧の日々も悪くない。


勉強するの好きじゃないし。


バイトしたことないけど、やってみると楽しいかもなー。


なーんて自分の将来を軽く考えてる私。


人生なんか適当に生きればいいんだよ。


テキトーにね。




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