チェリーガール
「それ有酸素運動だよ」


「ゆう、さんそ?」


「運動だよー。ウォーキング。健康のため歩いてるんだってー。じいちゃんっぽい」


「へー。有酸素運動してるんだ。ちゃんと健康に気を遣ってるんだね」


「ウォーキングしてる碧君を心愛がストーキングすると。私ってうまいこと言うね」


そんなしょうもないことを口にして、したり顔になってるたまき。


でも、なんで詳しいこと知ってるの?


あっやしー。


「これ碧君に告ってフラれた子から仕入れた情報! 心愛も一緒に有酸素運動してるってことになるよ。もう有酸素運動仲間じゃん。ステキ! 私も仲間に入れてって感じ!」


「本当にそう思ってる?」


「思ってない。思ってない」


少し笑って、たまきが顔の前で手を振る。


……。



そうして待ってると、校門から1人のまことに見目麗しい青年が出てきた。
(私には美青年に見える)



碧様!!


きゃあー♡


思わず、歓声を上げたくなる!




よっし☆


いっちょ、後をつけますか!


私だけでなく今日はお供を1人連れてる。


たまきは嬉しそうな顔でストーカーに参加。


「新感覚!! わくわくするよ~♪ なんでこんな面白いんだろー?」









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