チェリーガール
これは、因縁めいたものを感じる。
前世で姉だった人と現世で同じ男を取り合う。
そういう宿命なんだ。
まだ、姉って決まったわけじゃないけど。
それに、碧様に恋愛感情抱いてるかさえわからないけど。
どうなんだろー?
真実を知りたい。
▼ ▼ ▼ ▼ ▼
「大事な話って何?」
予備校の女子トイレの洗面台の前で
一生懸命メイク直しをしてる
たまきに質問した。
でも、たまきはなかなか答えようとしない。
女子トイレの窓から、夜の闇に浮かぶ満月に近いが少し欠けたお月様がこちらを覗いていた。
授業が終わって碧様のクラスに行こうとしたら、たまきに引き止められた。
大事な話があるからと、ここへ連れて来られたというわけ。
たぶん、たまきのことだから恋の相談だと思う。
最近、彼氏とうまくいってないとかそんな感じ。
彼氏のことを相談されても私は困る。
恋愛経験豊富じゃないから、なんて助言したらいいかわからない。
困ったなー。
「バレたみたい」
ずっと真正面を向いて鏡を見ながら、たまきは私の顔を見ようとせずパフで顔を叩いている。
「バレた?」
「そう。バレた。だから、行かない方がいい」
「何のこと?」
前世で姉だった人と現世で同じ男を取り合う。
そういう宿命なんだ。
まだ、姉って決まったわけじゃないけど。
それに、碧様に恋愛感情抱いてるかさえわからないけど。
どうなんだろー?
真実を知りたい。
▼ ▼ ▼ ▼ ▼
「大事な話って何?」
予備校の女子トイレの洗面台の前で
一生懸命メイク直しをしてる
たまきに質問した。
でも、たまきはなかなか答えようとしない。
女子トイレの窓から、夜の闇に浮かぶ満月に近いが少し欠けたお月様がこちらを覗いていた。
授業が終わって碧様のクラスに行こうとしたら、たまきに引き止められた。
大事な話があるからと、ここへ連れて来られたというわけ。
たぶん、たまきのことだから恋の相談だと思う。
最近、彼氏とうまくいってないとかそんな感じ。
彼氏のことを相談されても私は困る。
恋愛経験豊富じゃないから、なんて助言したらいいかわからない。
困ったなー。
「バレたみたい」
ずっと真正面を向いて鏡を見ながら、たまきは私の顔を見ようとせずパフで顔を叩いている。
「バレた?」
「そう。バレた。だから、行かない方がいい」
「何のこと?」