チェリーガール
「ストーカーやってんのバレた。こう言えば、わかる?」


「!!」


うそ!


お願い、『うそ』って言って……。


冗談でしょ、たまき?



「うそでしょ?」


「ホント」


「な……んで……?」


「今日、たまたま碧君のクラスに行ったんだよ。友達に会いにね。そしたら、そのクラス担任にストーカーのこと相談してた。『変なストーカー女に狙われて困ってます』って。『受験に差し支えるかも』って。先生怒ってたよ。『どんな女だっ!!』って。そしたら、『とにかく、変なストーカー女です』って……」


変な……ストーカー女……。


ショック……。


私は……変なストーカー女なんだ……。



う……。


嫌われてる……。


私……碧様に……。


どうしよ……。


私……バカだ……。


ストーカーなんかして……愛する碧様を困らせて……。



「ヤバイよ。もう、やめたら?」



そう言うと、ファンデを塗り終わったたまきは化粧ポーチからチューブのリップグロスを取り出した。


上手に指を使ってそれを唇に塗る。


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