王子達と甘い恋



「は?谷田くんは私が悪い。って言いたいの?」

さっきの谷田くんの言葉が未来の機嫌を格段に悪くさせ、



「そうじゃないの?だって泣いてる乙葉ちゃんは悪いことしてないじゃん。」


その言葉を聞いた瞬間、未来からプチン。と言った音が聞こえた。


「もーいい。
あんたと話した私が馬鹿だった。」


未来、
どーでも良いけど、何時もの未来と違って黒い。

何時も隣にいる私でさえ怖いと思わせる未来の態度。

それだけ、あいつの言葉が未来の気に触ったのだろう。



「嘘泣きしてるやつ。」

そう低くかつ、怖く言うと川尻さんはビクッと体を強張らせた。


「そこ胡桃の席であんたの席じゃないから、速く去れ。」

そういうと未来は、自分の席に行った。


こんな未来を見るのはいつ以来だろう


< 56 / 102 >

この作品をシェア

pagetop