one-side Love
今度は真剣に考えてくれた結果が『知らない。』
ケンちゃんはあたしとの約束、覚えててくれなかったんだ。
あたしはケンちゃんとの約束が全てだったのに、あたしはこれからどうしたらいいの?
あたしはなんのために――――
目の前が真っ暗になった。
ケンちゃんがあたしのこと忘れちゃってるなんて想像もしてなかった。
だって、ちゃんと手紙とか電話で連絡とってたよ!
「ケンちゃん、あたしと手紙とか電話でやり取りしてたじゃん!!確か、最後に来たケンちゃんの手紙は一昨年の春だったよ!ここの高校に入学したって!!だから、あたしも戻ってきてここの高校に入学したんだよ!」
あたしが一生懸命説明していると、ケンちゃんしか見えていなかった。
この先輩方しかいないクラスで目立ちまくってる上に、ケンちゃんとのやり取りをほぼクラスの全員に見られながら、この話しの行く末を見守られていた。
『はぁ、なに。おまえ俺のストーカー?そういうのやめてくんね?』
ケンちゃんに睨まれた。
しかも、完全に勘違いされてる。
ストーカーじゃないよ!!ケンちゃんとあたしは友達なのに!!
睨まれたり、あたしのことストーカーとか言ってくるしケンちゃんのバカ!!
もう頭にきた!!
「ケンちゃん!!!絶対にあたしのこと思い出してもらうから覚悟しといて。」
あたしのこと覚えてないケンちゃんに怒りを覚えたり、覚えてくれてないぐらいどうでもいい存在だったってことに悔しくて、ちょっと涙目でケンちゃんを睨み宣戦布告をした。
ちょっとアホ面になってるケンちゃんを見やり、あたしは2年の教室を後にした。