粉雪の舞う夜
ねぇ、貴方は誰なんですか?

どうして、私にだけ見えたの?


もう一度…………。


もう一度だけ、貴方に逢いたいです。



いつまでも降り止まない雪は、次第に街の色を白へと染め出した。


泣いていたせいで、少し火照った顔には心地よく感じる雪の冷たさ。


あれから、暫く経って多少落ち着いた私は、家に帰ることにした。


街にいても、なんか虚しいし……。


沈んだままの私なんて、私らしくない。


いつも冷静だったはずの自分に戻れば、今日の事を、馬鹿な話だったと笑える日が来るだろう。



「家に帰ったら、お笑い番組でもしてるといいなぁ」


お笑い番組でも見て、あははっと笑って寝よう。

んで、次の日久しぶりにお婆ちゃんにでも、会いに行こうかな?


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