君の笑顔をもう一度
「亜理紗、今どこにいる?」
『今?うちにいたよ』
「分かった」
ブチッと電話を切り来ていたエプロンをは
ずす。
そして机においてあったケータイを取る。
「おい未琴どこ行くんだ?」
ちょうど2階から降りて来た凛が私に気づ
いた。
「ん。ちょっと亜理紗のとこに行って来る」
そう言って急いで家を出た。
友達のピンチに無視する人がいないでし
ょっ。
神社の階段を降りると家の前の分かれ道
で足が止まった。
えっと・・・・亜理紗ん家は・・・・。
・・・・・あたし亜理紗の家知らないじゃ
ん!!
ん~
あっ
櫂なら知ってるな。
隣の櫂の家に向かった。
ピーン ポーン
「あら?未琴ちゃん?」
櫂のお母さんが出てきた。
相変わらずきれいだなぁ。
今年で35歳って言ってたけどもっと若く
見える。
「おー?未琴?どうした」
櫂が階段から下りて来た。
「あのさ、突然で悪いんだけど亜理紗の
家教えてくれない?」