君の笑顔をもう一度

 
 何でこの人達がそんな事言うのよ。

 「分かってるでしょう?彼と貴方じゃあ
  不釣合いなの」

 なにそれ?

 私達別に付き合ってる訳じゃないのに。

 「とにかく、貴方が隼人様に近づくならこ
  ちらにも策はあるから」


 誇らしげに笑った。

 ・・・・アホくさ。

 何を勘違いしてるのか。

 少しウザそうな顔をしてみる。

 

 ――ガッ


 「・・・・・っ」

 石で腕を引っかかれた。

 傷のついた手から赤い血が滲んできた。

 「分かったらこれ以上隼人様に近づかな
  いで」

 そう言って帰っていった。

 壁に背中を着け崩れるように座り込む。

 「・・・・はぁ」

 一つ大きな溜め息をついた。





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 「・・・・ゲッ」

 学校から帰宅しさっき付けられた傷を見る
 と見事悪化して真っ赤になってる。

 下校中に亜理紗にそこどうしたのって言わ
 れてとっさに『トマトジュースこぼしたの
 !!』なんて言っちゃった。


 そういえばさっきから背中が痛むな?

 服を脱ぎ鏡の前に立って背中を見た。

 「青くなっちゃった」

 壁にぶつけられた時やっちゃったのかな?

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