君の笑顔をもう一度
「未琴、凛ちょっと来なさい」
そういってじいちゃんは手招きした。
「「?」」
二人とも訳もわからずじいちゃんの後につ
いていく。
おじいちゃんが私達を連れてきたところは
うちの神社の奥にある古い蔵・・・・・と
いうか倉庫。
なんか何の形跡もないんですけど・・・・・。
ここの蔵が開いたの見たことないし。
「じいちゃん・・・・あたしここに入った事
ないんだけど」
凛もコクッと頷く。
「そこでだ、未琴この扉に触れてみくれない
か」
扉に触れる?
突然何を言い出すのかと思えば・・・・・。
扉に近き手で触れる。
―――――――ズキンッ
突然頭痛が頭をよぎった。
視界がくらくらしてぼやける。
「・・おい!!未こ・・・・」
私を呼ぶ凛の声も聞こえなくなってくる。
そして忘れていた夢がふと頭をよぎった。
――『ここに埋めてくれ・・・・』
二人の少年が木下に木箱を埋めた。
――『・・・本当にこんなとこでいいのか?
これじゃあ見つけられないでわないか・
・・・・』
少年にもう一人の少年が問いかける。
――『ここじゃないといけないんだ・・・・
すまない“凛佳”』
思い出した・・・・・。
思い出せなかった夢だ。
でも、何で今?
たしか今、この扉を触れたとき頭をよぎった
気がする。