君の笑顔をもう一度
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 「未汐様・・・・」

 一人の少女が声をかけた。

 「ええ・・・・今行きます」

 彼女はそっと立ち上がった。

 「もう、5年が経ちますね・・・・・」

 前にある桜の木に手をかざす。
 
 「はい・・・・未汐様、雅様はきっといつ
  までも未汐様のお近くにいなされます」

 「そうかしら・・・・丹稔、先に行ってい
  て下さい私もすぐに行きます」

 「わかりました」

 そう言うとその少女は屋敷の中に入って行
 った。

 私は手をかざしたままその木に声をかけた。

 「雅様・・・・私はとてもつらいです。例
  えこの命が残ろうと、あなたを失って生
  きるなんて・・・・・」

 ゆっくりと木の根元に座った。

 私の命はもう長くありません。不治の病
 にかかってしまいました。だから、もう
 すぐこの苦しみから解放されます・・・
 ・・。もうすぐ・・・・あなたに会えま
 す。


 「どうか・・・・どうか・・・来世でも
  私と恋をしてくれませんか?」

 彼女はそう告げると重い瞼を閉じた。
 
 「・・・未汐さまっ!!」

 彼女もまた、22歳とゆう若さでこの世を
 去った。
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