君の笑顔をもう一度

 「凛はちゃんと未琴のこと守ってあげてよ
  ね♪まさかあの時の約束覚えてないって
  訳じゃないでしょうね?」

 あの時の約束?

 ママがそう言うと凛の進んでいた足が止ま
 った。

 ??

 何やら凛の様子もおかしい・・・・?


 「おい・・・・・言うなよ」

 凛さん、凛さん背後からもの凄い殺気が出
 てますよ!!

 
 「あのね~未琴~・・・」

 お母さんはいきなり私を引っ張ってコソッと
 耳元で言った。

 「バッ!!・・・・・言うな!!」

 凛が少し動揺してる。

 「中学校の頃未琴が怪我をした時、『これ
  からは俺が守ってやる』って寝てるあな
  たに言ってたの』

 え?

 中学校の頃って・・・・凛が一番あたしを避
 けてた時じゃなかったっけ?

 夏休みの時たまに来てたんだけど、話しか
 けても無視するからすっかり・・・・。

 「おい!!何言ってんだよババァ!!」

 そう言った凛の顔は真っ赤になっていた。

 「本当?」

 凛の顔をジィ~っと見る。

 「な、なんだよ」

 「ちゃんと愛しい妹を守ってねお兄様♪」

 ママ・・・・それはいいすぎなんじゃ・・・。

 「黙れ」

 ママと一緒に肩を上げた。

 ぞ、ゾクッとした~。

 いや・・・・ママも言い過ぎだけど凛はもうち
 ょい素直になったらいいのに・・・・。

 でもさっきの言葉はちょっと嬉しかったか
 も。

 何より凛のあんな顔拝めたんだから。


 って私のんきだな・・・・。

 
 

 




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