君の笑顔をもう一度

 私がそうならないのって櫂で免疫がついて
 るからかな?

 だとしたら凄い事かも。

 
 あっ!!

 私はある事を思い出した。

 慌てて時計を見る。
 やっばーい!!

 今日は神楽の稽古があるんだ!!

 あっえっと神楽って言うのは・・・・
 
 巫女が集まった人々の穢れを祓ったり、神
 懸かりとなって神の意志を伝えたり、また
 人の側からは願望が伝えられるなど、神人
 一体の宴を催す場であり、そこでの歌舞が
 神楽って言うんだ。

 早く帰んないとやばいよ。
 私は急いでカバンに本と筆箱をしまった。

 「あたし用事があるから帰るね」

 そう言って走って図書室を出た。

 自転車置き場に行く。
 急いで自転車を出し、乗った。
 「よし行こう!!」
 そう思った時何故か自転車が動かなかっ
 た。

 ほぇ~?

 何で動かないの??

 ゆっくり下を見る。


 ゲッ・・・・・。


 自転車のタイヤの空気が見事に抜けたい
 た。


 うそでしょ~

 どうしょう、遅れたらじいちゃんに怒られ
 るよ!!!


 そう一人落ち込んでると私の上に影が被さ
 った。


 「おい、乗れ」

 え???

 後ろを振り返る。

 「は、隼人君!?」

 そこには何故か隼人君がいた。

 どうしてここに??

 「で、でも悪いよ」

 顔の前で手を振る。

 「いいよ、用事あるんだろ?」

 「・・・・うん」
 
 コクッと頷く。
 すると突然、体がヒョイッと持ち上がった。
 
 「・・・・え\\\\\」 

 ゆっくりと自転車の後ろに乗せられる。

 「おまえ軽すぎだろ。ちゃんと飯食ってん
  のか?」
 
 そういいながら軽く笑った。
 
 うっ・・・・・。

 その笑顔反側です!!

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