君の笑顔をもう一度
ドガッ
え・・・・?
突然目の前にいた男が崩れ落ちた。
何?
誰・・・・?
私の目の前で次々と男達が倒れていく。
「おいっ・・・・大丈夫か!!」
声のする方を見る。
・・・・っ
自然と涙が出てきた。
「は・・や・・・と・君?」
彼を見て私は安心した。
隼人君は私を連れて家の玄関まで来てく
れた。
そして私はその場にしゃがんだ。
「姫野!?」
心配そうに隼人君が顔を覗き込む。
私の目からはぽろぽろと涙が溢れ出る。
怖かった・・・・
もし隼人君が来てくれなかったら・・・
想像するだけで怖くなった。
体がぶるぶると震え、溢れ出る涙が止まら
ない。
情けない。
ギュッ
え!?
隼人君が私を力強く抱きしめてくれた。
・・・ありがとう隼人君。
震えてる私を安心させようとしてくれてる
んだね。
「ちゃんと守ってやれなくてごめん」
なんで隼人君が謝るの?
私が悪いのに・・・・
でも力強い君の腕が私を安心させてくれた。
同じ男の人なのに君に抱きしめられると、
こんなに心が落ち着く。
それから、隼人君は私が落ち着くまで抱き
しめていてくれた。
まるで、私の存在を確かめているかのよう
に。