君の笑顔をもう一度
「おーい生きてるか?」
ボーっとしてる私に隼人君が声を掛けて来
た。
はっ
いけない自分の世界に入ってしまった
「なーりんご飴好きか?」
りんご飴?
どうして急に・・・・。
私が疑問そうな顔をすると話を続けた。
「さっきなんな事あったんだ、忘れろなん
て言ったって無理だろ?だから忘れるく
らい、いっぱい食おーぜ」
あっ・・・・。
隼人君まだ心配しててくれたんだ。
「うん。そうだね・・・・・あっでも食べ
過ぎたら太っちゃう!!」
隼人君が心配しないようにめいいっぱいの
笑顔で答えた。
「あーそんなでかいの食べられないよ~」
隼人君は一番大きいりんご飴を買った。
「いいから食えって」
「はい。あーん」
あーんって!!
無理矢理口に入れようとする。
仕方ないから口を開ける。
ガギッ
りんご飴を食べようとしたら突然消えて
歯をぶつけた。
「痛ったーい」
するとそのりんご飴を隼人君が食べた。
ぱくっ
「う・・・・甘っ」
渋い顔をして舌を出した。
甘いの苦手なんだ。
以外・・・。
「女ってよくこんな甘いーの食えるよな」
ぷっ
「あははっ」
つい笑ってしまった。
「おい、笑うなよ!!」
だって、いつもの隼人君と違って少し子供
っぽかったんだもん。
今日は私の知らない隼人君の一面が見れ
たな。
笑うと凄くかっこよくて
意外と不器用で
優しくて
少し子供っぽくて
甘いのが苦手で・・・・。
なんか、隼人君を見てると楽しい
そう思えた。
でも、気になることがある。
それは私を見る隼人君の目が時々悲しそ
うな目をする事。
まるで、私と誰かを重ねているように見
えて ・・・・。