君の笑顔をもう一度


 「未琴ちゃん。あのさ、未琴ちゃんの事
  未琴って呼んでいい?」

 亜理紗ちゃんが首を横に傾げた。

 「うん。いいよ」

 私がそうゆうと亜理紗ちゃんはやったーと
 喜んだ。

 可愛い!!

 何て可愛い生き物なの!!

 むしろ私がやったーって言いたいぐらい。

 ぎゅ~って抱きつきたい!!

 (↑決してレズではありません)

 「次生物だから移動しようか・・・・・
  “亜理紗”」

 コホンッとわざとらしく咳をしてチラッと
 亜理紗の方を見た。

 すると

 「も―そんな赤くなんないでよ」

 真っ赤な顔をした亜理紗がいてびっくり。

 「“未琴”も顔真っ赤だよ」

 そう言ってえへへと笑う亜理紗。

 こっちも恥ずかしくなる!!


 二人で笑いながら廊下を歩く。


 「今日はどんなことするんだろうね」 
 
 「う~ん・・・・・」


 ズキッ

 ズキン、ズキン、ズキン


 「痛っ・・・・・」

 またあの時と同じ痛みが頭を襲う。

 私は痛む頭を抑えた。

 不信に思った亜理紗は私の顔を覗き込
 む。

 「未琴!!」

 バタン

 私はそのまま倒れた。

 
 「未琴、未琴!!大丈夫!?」

 視界がぼやけて亜理紗の顔が良く見えな
 い。

 ズキン、ズキン


 そんな事を考えていても頭が痛む。

 さっきはすぐ治ったのに。

 全然痛みが引かない。

 それにこの痛みは頭痛とかそんなレベル
 じゃない。

 頭が張り裂けそうに痛いの。

 
 
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