空と海の果て

バイト先

(やばっ!!初日から遅刻なんて・・・・。)
『トントンッ!!』
『し、失礼します。今日から働くことになった、高草潤ですっ!!』
『あぁ。ちょっと7時過ぎてるよ・・・。全く・・・。これからは遅れないようにね。』
『すみませんでした。』
『まあ、いいや。僕はチームリーダーの水野翼です。気軽に翼って呼んで。みんなはもう浜辺にいったから。とにかく、俺についてきて。』
『はい。よろしくお願いします。』
(良かった・・・。そんな厳しそうな人じゃなくて・・・・。って、最初から翼なんて普通に呼べないでしょ。)
『あの・・・。バイトの募集欄には浜辺でのゴミ拾いって書いてあったんですが・・・・。』
『あぁ、潤は僕の推薦じゃなかったっけ?』
『え?』(いきなり、下の名前!?)
『いや、ここは大学から歩いて10分でしょ。だから、大学1、2年生のまだ時間に余裕のある子を大学の前まで行ってスカウトみたいなことをしてるんだ。』
『へぇ。そうなんですか・・・・。』
『あ。ちなみに俺は30歳なんだけど、あの大学の卒業生ね。なんかわかんないことあったら聞いてね。って言っても、もう大学2年生か・・・。』
『先輩なんですね。ところで水野さん
、ここって、結構町から離れたところにあるからバイトの人ってほとんどここの大学生ですよね。』
『別に翼でいいのに・・・。』
(いや、会ってすぐ翼とか無理でしょ。それに年上だし・・・。)
『みんなそう呼んでるのに・・・。じゃあ、翼さんなら大丈夫でしょ。そう呼ばないと俺潤のこと無視する!!!』
『えぇっ。そ、それは困ります。じゃあ、翼さん・・・・・。』
『それでいいんだよ。上下関係とか嫌いだからさ。みんなで楽しく仕事やろうぜ!!』
『分かりました、翼さん。ところで仕事ってどんな・・・・。』
『行ったら、分かるよ。ちょっと大変かもね。ついたついた。ここだよ。』


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