Circle of Happiness ~幸せの輪~
「…そうなの?」

「もしかして、知らなかったの?」

「…校則とか、興味ない。」

「まぁ、皆そうなんだろうけどね、でも多少は気にしないとダメだよ。」

何もかもがゆるいこの学校じゃあ、生徒はもちろん、教師まで知らなかったりする。

ただ、校則がゆるくても皆ある程度は弁えているため、

問題に成ることがないのだ。

だからこそ、このゆるい校風でやっていられるし、

生徒たちからしたら、ある程度はわきまえれば自由を手にできるから問題を起こさないのだ。

学校側からしたら問題は起こらないし、

生徒と学校側、互いの利益が一致しているために変わらずあり続ける校則だ。

「…わかった。」

…柚井くんって…凄い素直なんですが?

誰?目があったらいきなり殴ってくる~、とか、缶ジュース買ってるところを見ると中身かけられる~、とか、実は暴走族に入ってる~とか言い出したの…。

柚井くんって絶対口下手なだけでしょ…。

「私も、勘違いしてたみたい。」

「…ん?」

「柚井くんのこと、怖い人だって思ってた。」

「…よく言われる。…なんでだろ?」

勘違いされて、説明しない(出来ない)からだと思うな…。

「背が高いからかもね?背が高いひとって威圧感があるし。」

嘘じゃない。うん。嘘じゃないよ。

柚井くんは背が高い。

その上、無表情。

…怖いよね。

話ししなかったら誤解したままだったと思う。


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