Circle of Happiness ~幸せの輪~
和やかに会話をしている時だった。

祈の発作が起こった。

ホンの少しだけ下がった目尻。

ホンの少しだけ遅くなった反応。

まだ軽い発作だろう。

…隠すつもりだろうな。

仕方ない。

「…祈、ちょっと俺用事あるんだ。ついてきて。」

「わかった。ごめんね。ちょっと言って来るね。」

苦笑いを浮かべてついてくる祈。

俺に隠せると思うな。

「…また、後で。」

「祭もまた話そうぜ。」

あっさりと教室に戻っていった2人。

切なそうに見送る祈を見て、泣きたくなった。

「…保健室行くぞ。」

「ごめんね。」

いつも、そうだ。

自分が悪いような顔する。

悪くないんだ…。

祈は何の悪くない。

「…ごめんなんて言うな。」

「祭…く」

まずい…

本格的な発作だ…。


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