すれ違い、【仮】
第1章
再会
私が生まれたのは超が付くほどのド田舎だった。
周りには森に田んぼ、
家の近くには小川が流れ、
夏にはせみたちの大合唱。
…そんな場所。
今考えてみると、我ながらすごい場所に住んでいたなぁって思う。
ただでさえ村の人数が少なかったから、同じ学年の友達も数人しかいなくて…
いつも同じメンバーで遊んでいた。
でも学年が上がるにつれ、みんな都会に引っ越して行った。
1人、1人…
ついに私1人だけになってしまった。
そして…
最後の1人、立花そよ(たちばな そよ)。
今年高校1年生。
あたしは今…
…都会にいる。