REVENGE Ⅰ
「あぁ…、知力で推薦されて入学した方ね?」
「その通りです。では……春野さん、軽く自己紹介を。」
「あっ…はい。」
結城先生に促され、教壇の中央に立つ。
「し……春野明日香です。どこかの令嬢というわけでもなく高等部から入ったので、不慣れなことが多いですが…。よろしくお願いします。」
深々と頭を下げた。
すると、チラホラと拍手の音が聞こえる。
頭を上げると、西園寺アリスまでもが小さく手を叩いていた。
「春野さんの席はあそこです。春野さんはこのあと私と一緒に来てください。とりあえず席についてください。」
「はい。」
あたしは1つだけ空いている席につく。
5人しかいないから、とても目立った。