アイツと過ごしたあの時間
二章 嫌い
 教室のドアを開けてびっくりした。
 思わず声を上げてしまった。 

 「うそ・・・。」
 私の声を聞いた「その人」は
 得意げにこう言った。

 「よぉ、さっきぶり♪」
 私とアイツは同じクラス、1-Bだった

 「すぐ分かるって言ったろ?」
 アイツはまた得意げな顔でそう言った。
 まさか、あんな奴とクラスが一緒だなんて・・・。
 
 「そうだ、オレまだ名前分かんないんだけど・・・。教えてくんない?」

 「ク、クラス表でも見たら分かるんじゃない?」
 少し冷たく、冷めた感じで言ったみた。
 
 「何怒ってんの?」

 「怒ってなんかないわよ!」
 
 「お、見つけた見つけた。」

 「そういえば、あんた名前は?」

 「"クラス表みたら分かるんじゃない?"」
 こいつ・・・。
 人をおちょくって・・・

 「『日向 零夜』・・・・」
 名前だけはカッコイイ・・・。

 「そ。カッコイイでしょ?」
 
 「名前だけはね。」

 
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