_DAILY COLORS_
勇気と代償
教室。
お昼休み。
里優と沙希は机を向かい合わせてご飯を食べている。沙希はいつものように携帯をいじる。里優は、いつもより少し楽しそうにご飯を食べていた。
沙希「そんで有都がねえ…って里優?聞いてるの?」
里優「うん。聞いてるよ」
沙希「…さっきから私の話聞いてないじゃなーい?
そんなに幸せなのー?誠司くんとォ」
里優「誠司?」
沙希「この前の男よ!有都の友達ッ」
里優「ん?あぁ、あの人」
沙希「違うの?じゃあなに?他に男出来たとかァ?」
里優は少し困った顔をする。
でも、決意の込めた目を沙希に向けた。
里優「私ね、部活に入ったの」
沙希「…は?」
里優「バレー部に」
幸せそうに。
とても嬉しそうに微笑む里優。
沙希は呆然とした顔をして、だけどすぐに顔を歪める。
沙希「里優…ッ!!
アンタ…私に逆らうつもり!?!?」
里優「…ッ!!!!」
あまりにも大きな声で、しかも立ち上がるから皆に注目される。里優は沙希の態度にビクビクしながら見上げた。
沙希「なんで私が今一番嫌いな部活に入るのよ!!!
私に逆らったらどうなるか、貴女が一番知ってるでしょ!!!
私をこれ以上怒らせて良いと思ってるの…ッ!?
あなたを一番理解してるのはアタシ…これからもずっとアタシだけなのよ!!!!」
藤松「…とんだ勘違い女ね」
.