_DAILY COLORS_
沙希「…何よ、アンタ」
凛とした声が響く。
沙希は横目で声の主を睨む。里優は少し安心したようにこっちを見た。
藤松「里優を理解してるのはアタシだけ?
里優を他人に理解させようとしなかったんでしょ、貴女が。
里優を檻に閉じ込めたのが貴女なんでしょ?
勘違いしないで。
里優だって、これからは貴女以外の人に理解されるわ」
沙希は悔しそうに唇を噛む。
実玖は、里優に手を差し伸べる。
藤松「…おいで、里優。
貴女はもう、自由になれるわ」
里優は沙希を一瞥した後、実玖の手を取り微笑んだ。
里優「…じゃあね、沙希ちゃん」
"ばいばい"
お弁当を持って、里優は実玖と歩いていった。
沙希「…許さない」
私の唯一の理解者を取った…
土田、彩花…
絶対
沙希「許さないんだから…ッ」
小さく笑い、沙希はご飯を食べ進めた。
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