゙幼なじみ゙という名の壁~素直になれなくて~




「ばーか!
俺はもう大人だから。

月穂こそ…昔は綴未にも
よく泣かされてたじゃん♪」



そう。これも事実。


今ではさすがに無くなったが…


無くなったっていうか
それなりに成長したしな。笑




「え///だってあたし口喧嘩とか、すごい苦手だったもん…。…だいたい綴未は気が強すぎるんだよねッ!!!」



月穂は優しすぎて、妹でさえも絶対に傷つけない性格なので、いつも姉妹喧嘩は負けていた。


「…確かに綴未は最強だな」


あいつの迫力には
俺も敵わねぇよ………。



いつも思うけど
姉妹なのに全然似てない。







気づけば…さっき俺たちを照らしていた夕日が沈んで、星が煌めいている。


多分19時くらいだろうか。



くだらないことで
盛り上がっているうちに
時を忘れていた…。





「ね…星磨?」


「ん?」


「そろそろ帰ろっか。」


「…そうだな。」




俺たちは一緒に立ち上がった。



家に着くまでの約3分間、
お互いにあまり話さなかった。

つーか無言だったかも…。



だけど…決して
嫌な空気ではなかった。



むしろ…………
隣に月穂がいるってだけで
俺の心が満たされて、
すごく居心地がよかった。





「星磨、
今日は本当にありがとね。」


「いやいや。
…それじゃまた明日な!」


「うんッ♪ばぃばぃ!」



月穂がニコっと笑って
家に入っていった。





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