゙幼なじみ゙という名の壁~素直になれなくて~
「何でって…。んなもん長い間見てりゃまる分かりだし。
…気付いてねぇのは、鈍感な月穂ねぇちゃんくらいだろ!」
マジかよ…?
って………
さっきから碧都に
負けっぱなしだよな、俺。
よし…。
コイツ一度シメねぇとな。
「生意気なこと言うなバカ。」
「…いでッ!!!ごめんって!
ちょっ………ギブギブ!!!」
碧都の身体を抑えて
思いきりひねってやった。
さすがに大人気ないので
仕方なく解放してやると
「ハァ………。
…さっきは調子に乗りすぎたけど…。
でも、本気で何とかしないと、月穂ねぇちゃん普通に可愛いし、誰かにとられちまうよ?」
と、さっきとは別人のように真剣な顔つきで言ってきた。
んなこと俺が一番…
「わぁ―ってるよ!
いつか絶対ケジメつけて告るっての!!!」
って…弟に何言ってんだよ!
言ってすぐ気付いたが……。
「んで、好きなことは認めたんだ?」
この目の前の悪魔は
目を光らせてニヤっと笑った。
「なッ//////」
くそッ!!!!!!
…コイツなんかに、余計なことを言ってすげぇ後悔した…。
「うるせぇよ!
…もういい加減、黙っとけ。」
「へいへい。」
低い声で脅すように言うと
俺の怒りをさすがに察したのか、碧都がつまらなそうに返事をした。
はぁあ――。もう最悪。
昔からコイツは年下のくせに一枚上手なんだよな…。
悔しい…………。