太陽は月を見れない



また今日も目が覚める。

また今日も起き上がる。


また今日も何もない1日が始まる。




「………手紙…取りに行かなきゃ」




簡単に身支度を整え、上着を羽織る。

まだ日が完全に昇る前、これが私が外に出られる唯一の時間。


「行ってきます。」


返事が返ってこないのはわかってる。
けども、何故か期待している馬鹿な自分がいるんだ。


「…無意味、なのに。」



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