太陽は月を見れない
「…お前こそ顔真っ青だけど大丈夫か。」

「ご、ごめんなさい……。」


男の子はくしゃくしゃと髪を掻きむしった。

「…あー、そーゆーこと。ごめん、俺にびびってんのか。」

「ちがっちが…違います…ぅ。」

「いいよ、気ぃ使わなくて。慣れてるし。」


この人…見た目より怖くない…?

顔をあげると、彼の額から血がツーッと伝っていた。

「お、でこから……血が…出てる………」

「え、マジ?ま、こんなんかすり傷…」

男の子は右腕でゴシゴシと血を拭う。

「ダメ…!傷が、余計に開いちゃう……!」


「俺の心配してんの?」




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