tears'blue


状況がよく呑み込めていないまま、葵衣は美春に奥の方へと連れられた。


そこには たくさんの衣装が色別に並んでおり、葵衣は思わず感嘆の声を漏らした。


美春はフフッと笑って、青い服の中から1着を取り出した。


それを葵衣に当てた。


「うん、いい!
最初から、あなたにはこれが似合うと思ってたの!」


美春は嬉しそうに微笑み、葵衣にこれを着るよう促した。


確かに凄く綺麗な青で、形も美しい。


今 着ている服とは比べ物にならない。


…しかし、青が嫌いなことには変わりない。


葵衣は渋々 試着室に入り、渡された服を着た。


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