tears'blue
「十葉…。」
「………………。」
緑色の瞳をした、十葉という男の子は葵衣をじっと見つめた。
「?…??」
困っていると、碧が口を開いた。
「葵衣。ティアーズ ブルーのお客様。」
その言葉に、十葉は葵衣から視線を外し、少し黙った後、口を開いた。
「…今度、ハーブティー作ってあげる。」
「あ…ありがとう…。」
ハーブティー作りが趣味なのか…?
「十葉のハーブティーは最高だぞ!嫌な気分なんて吹っ飛んじまうからな!」
そう言って、碧は笑った。
しかし、十葉の笑顔はどこか寂しげだった。