tears'blue
「居た、リーヒー。」
ライムが言った。
…リーヒーて。
リーフィでしょ。
「お、リーフィ!」
碧が言うと、リーフィという、緑色のワンピースを着た女性がギロッと睨んだ。
「誰が幼稚園児だって〜?」
先程の会話を聞いていたようだ。
「…あれ?リーフィ…さんって日本人…ですよね?」
葵衣が不思議そうに訊く。
「日本人?」
リーフィが怪訝な顔をして訊き返す。
「あっ…あぁっ…!
リーフィは日本人だよ!
だよな?リーフィ!…な!?」
碧が割って入る。
「…フン、今日のディナーは碧が取ってきてよね。」
何やら耳打ちをしている。
葵衣が不審そうな顔で見ていると、リーフィはニッコリ笑って言った。
「リーフィはニックネームみたいなものよ。本当は緑花っていうの。よろしくね、葵衣ちゃん。」
「りょくかさん…。」
「言いにくいでしょ?だから、皆 リーフィって呼んでるの。」
もう一度ニッコリ微笑んだ後、緑花は碧をキッと睨みつけた。