tears'blue
黄緑色に変わったハーブティーを、再び口に含む。
「ん!…ん?」
口の中に広がる味が、絶えず変わっていく。
マスカットからスウィーティー
青りんごからキウイ
メロン…から…キュウリ…?
レタス…から…あっ…青汁ー!?
急に苦くなったハーブティーを、葵衣は勢いよく飲み込んだ。
器官に入ったのか むせていると、十葉が背中を撫でてくれた。
「大丈夫!?もしかして、ずっと口に含んでた!?」
十葉の問いに、葵衣はカクカクと頷く。
「このハーブティーはね、本当はすごく苦いんだ。
だから、甘いものでコーティングしてあるんだよ。」
「ケホッ・・ェホッ・・
そっ…なんっ…だ…ゲホッ・・」
「だ…大丈夫…?ごめんね?」
十葉が不安げに顔を覗き込む。
「これ、飲んで。」
そう言って、今度は淡い紫色に変わったハーブティーを差し出した。