tears'blue
何だか自分が恥ずかしい…。
「葵衣、見てみ。」
俯く葵衣に碧が声を掛ける。
ゆっくり顔を上げると、碧はカップにハーブティーを注いでいた。
絶えず七色に変化していくハーブティーを。
「俺クラスになると、こんなことも出来んだぜ!」
得意気に言うと、碧は一気には注がず、少し注いでまた置いて、を何度か繰り返した。
最初は何ら変わりなかった。
全て同じ無色透明だった。
注ぐ瞬間は七色に変化していくし、先程 出されたときはピンク色だったのだが…。
「出〜来たっ。」
碧が言う。
何が出来たというのだろう。
「飾らない色、無色透明。
だけど、中身は ほら…」
そう言って、碧はマジシャンのように手をかざした。