純愛
プロローグ

ふたりのはじまり

ーー春ーー

私、葛祐香(かつゆうか)は、この春休みが明けると中学三年生になる。
今まで通っていた中学校とは違う中学校に新学期から通う事になっている。
そう私、転校生。
とはいっても、前に住んでいた街から電車で40分くらいのところ。
理由?
それは親が家を買ったから。といってもマンションだけど。
本当は転校なんてさせたくなかったらしい。でも、すごく気に入っちゃったんだって。
新築だしジブンの部屋は嬉しいけど、電車40分の距離でも友達と離れるのはやっぱりイヤだった。
かといって、私一人残る訳にもいかず、転校するほか無かった。
中学生最後の一年。
みんなとあの中学校で卒業したかったよ。新しい学校に行ったって、たった一年だもん。友達だって思い出だってきっと出来ないよ。
そんな学校の卒業式なんてつまんないだろうなぁ……。

だけどーー。
予知能力なんかあるわけがない私に、これから先に起こる事がわかるわけもなく。
こんな思いが待ち受けてたなんて……。
ねぇ優華。
あなたと出会えて本当によかったよ。
今でも……大スキだよ。

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