-部恋。Round.03-


でも、やっぱりサッカー馬鹿は健在。


オリンピックの記念デザインボールだったり、トロフィーが大事そうに飾られていた。


本棚にはサッカーの雑誌も。




「…THE 勇介 ROOM(笑)。」

「そんな見るなよ、ヘンタイ。」



「あ!!」



私は写真たてに入れられた写真に目をやる。



小さな勇介と健ちゃん…。

健ちゃんのお兄さん・シンさんを真ん中にして3人寄り添って笑っていた。




「いい写真だね…。」



「俺、めっちゃかわい……――」

「健ちゃん、すっごい可愛い!!」



「おい(笑)!!」



「健ちゃんスマイルは小さい頃から健在だねぇ。この可愛さはたまんないね。」



「アイツは小学校のころ、最大のモテ期だったしね(笑)。」

「だろうねー…。」



「だろうねーって…(笑)。今だって素敵だとか言ってやれよ。」


「他に写真ないの?」



「俺、写真嫌いだもん。あまりないよ?」



そうだった…。

すっかり忘れてた。



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