-部恋。Round.03-
「そうだ!愛奈ちゃんに見てもらいたいものがあって!」
「えっ、なになに?」
「穂波~。部屋もどれよ~。」
「すぐ戻るから!愛奈ちゃん、ちょっと待ってて!」
「うん!」
穂波ちゃんは部屋に戻ってすぐ、ギターを片手に現れた。
「あれっ、ウクレレじゃなかったっけ?」
「えっ、ウクレレ弾いてたの知ってた?」
「最初の電話で、勇介の後ろから聞こえてたから。」
「そうなんだ!ウクレレは、学校の授業で少しやってたんだけど、ハマっちゃってそのままギターにレベルアップしたの。」
穂波ちゃんは嬉しそうに話してくれた。
「曲は結構弾けるの?」
「んー…、ちょっとずつだけど、洋楽を練習してて。」
「洋楽っ?あたし大好きだよ!」
「嬉しいっ!愛奈ちゃんの好きな曲、練習してみるから教えて!」
「えっと、あたしはねー…、」
2人で楽しく洋楽のリストを作成してる傍で、勇介は退屈そうにあくびをしていた。