-部恋。Round.03-



新人戦当日。

専用バスで会場に向かう。

相変わらず部員たちは試合前にも関わらず大騒ぎで、アキラ君が驚いていた。


「あたしも去年はビックリしてたんだけど、これが楓高の伝統なんだって。試合の前はいつも以上に元気いっぱいなの。」


「勇介さんもあんなにはしゃいじゃって…(笑)」

「彼が一番バカ騒ぎする瞬間だから、目に焼き付けておいてね(笑)」


うしろの部員たちはタオルを片手にブンブン振り回して楓高の応援歌を大熱唱していた。

あまりにはしゃぐから、バスが衝撃でどうにかなっちゃうかと思うくらい。



試合会場に着いて会場のグラウンドに全員で一礼をして挨拶をする。

「いい試合ができますように。」

いつも心で願うんだ。


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