-部恋。Round.03-
そして勇介は何も言わずに手を握った。
「ちょっと充電。仕事邪魔してごめん。」
「…ううん。」
「言っとくけど、これは別にマネージャーを一人占めしてる訳じゃないから。」
「え?」
「これは、彼氏の特権ね。」
目が合うと2人で笑って、少し距離を縮めた。
「ずっと見てるよ。大丈夫だから…。」
いつもより小さく感じる勇介の手を力強く握った。
本当は力いっぱい抱きしめたかったんだけど、私のマネージャーとしてのプライドが邪魔して出来なかったんだ。
私は勇介を支えきれていたのかな?