-部恋。Round.03-
私たちは近くの公園のベンチに腰かけた。
「勇介。私、いま凄く怒ってるんだけど分かる?」
「そうっすね。オーラが怖いです。」
「怒ってるけど、ちょっと嬉しいの。」
「え、複雑っすね。」
自分で言っておいて思わず吹き出しそうになって持ちこたえた。
「勇介は勝手だよ。人のこと言えないじゃん。」
「私に溜め込むなって言うくせに溜め込んでるじゃん。それに伝わってないかな?」
「え?」
「勇介が思ってるよりずっと見てるから。しつこいなってくらい!気付かないなんてすごい鈍感!」
そう言って勇介の顔を指さすと驚いた表情をみせた。