-部恋。Round.03-
勇介は部屋に帰り、私は着替えて朝食を食べに食堂に向かった。
私が食堂に入ると、一斉に部員が私に視線をうつす。
「おはようございます。昨日はお騒がせしてすみませんでした。」
私は部員たちに頭を下げると、少し沈黙があってアキラ君が口を開いた。
「もう平気っすか?」
「うん。昨日運んでくれたみたいで本当ありがとう。」
アキラ君は微笑むと隣の部員たちがアキラ君に耳打ちをする。
コソコソと怪しいので顔をしかめると、アキラ君は言わされてる感満載で不服そうに尋ねた。
「きのうの“お騒がせ”ってどっちのお騒がせですかー?」
「え?」
部員たちは待ってましたと顔を輝かせる。
勇介が部屋に来てたことがすでにみんな知ってるらしい。
でもどう弁解してもきっと怪しまれるだけだろうな…。