-部恋。Round.03-
すると、携帯が鳴る。
勇介からの着信で電話に出る。
「もしもし愛奈?」
「どうしたー?」
「今どこいる?とりあえずステージ見えるところ来てよ!」
「ん?ステージ??」
私が頭をかしげていると、潤ちゃんが私の携帯を取り上げた。
「もしもし、潤ちゃんです。」
潤ちゃんですって…(笑)
潤ちゃんは私と少し距離を取って話し始めた。
なんとも怪しい。
そして今まで以上に親しそうだ。知らないうちにクラスで仲良くなったようで。
電話を切ると、潤ちゃんは私の手をひいて走り出した。
「潤ちゃん!なにするの??」
「いいから!もう始まっちゃう!」
「始まるって何が!?」
潤ちゃん走りながら振り向いて少し微笑んだ。