-部恋。Round.03-


すると、携帯が鳴る。
勇介からの着信で電話に出る。

「もしもし愛奈?」

「どうしたー?」

「今どこいる?とりあえずステージ見えるところ来てよ!」

「ん?ステージ??」



私が頭をかしげていると、潤ちゃんが私の携帯を取り上げた。

「もしもし、潤ちゃんです。」

潤ちゃんですって…(笑)


潤ちゃんは私と少し距離を取って話し始めた。
なんとも怪しい。

そして今まで以上に親しそうだ。知らないうちにクラスで仲良くなったようで。


電話を切ると、潤ちゃんは私の手をひいて走り出した。


「潤ちゃん!なにするの??」

「いいから!もう始まっちゃう!」


「始まるって何が!?」


潤ちゃん走りながら振り向いて少し微笑んだ。



< 77 / 89 >

この作品をシェア

pagetop