愛して野良猫
俺はただジッと…
浬音の墓を見つめた
「玖音さん」
俺は聞き覚えのある声に
後ろを振り返った
そこには……
「お話したいことがあります」
瞳に強い力を宿した
リオンがいた
「少し‥いいですか」
リオンは真新しい
ベンチを指差した
「あぁ」
俺が返事をすると
リオンはベンチに向かった
俺もリオンに続いて
ベンチに向かった
「何か用か」
「はい。とても…大事な話です」
「なに」
リオンはベンチに座ると
ゆっくりと口を開いた