愛して野良猫
「今回ターゲットになっているのは‥玖音さんなんですよ?…どうして僕をまもるんですか?」
「確かに、狙われてるのは俺だ。だが…」
「…なんですか」
「俺の近くにいるお前も危険だ」
俺はリオンを引っ張り
抱きしめた
…必ずリオンは犠牲になる
それだけは阻止したい
リオンには…
まだ未来がある
「お前の命だけは消したくない。だから‥俺に守らせろ」
……リオン‥
お前はホント…浬音だな
浬音‥頼む
俺はリオンを死なせたくない
力を貸してくれ‥
俺はゆっくり…リオンを離した
ザァーッ‥と
強い風が吹いた
その風は強いのに優しく‥
俺とリオンを包む
「浬音‥」
「浬音さん‥」
俺とリオンは目を見開いた
「今…浬音って‥言ったか?」
「玖音さんも…」
「俺は……さっきの風が‥浬音みたいだったから…」
「僕…浬音さんだと‥思って‥」