愛して野良猫


庵は変な奴だと


俺は思う



「明日、合ってみろよ」


「…そうだな」



庵はニカッとまた笑うと


一枚の紙を俺に差し出した



「なんかあったら連絡しろよ」


「あぁ……お前もな」


「情報屋なめんなよ?」


「わかってるよ」


「お前はお前だからな」


「あぁ」



庵はそれだけ言うと


「じゃあな、野良猫」


と言って裏の世界に


消えていった
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