愛して野良猫


「父さん……これは‥」


「お前は気にするな」



部屋に立つ父さんの足下には‥


傷だらけの刃がいた



「陽炎」


「‥お呼びですか、永久様」



父さんの声に


陽炎(カゲロウ)が現れた



「こいつは使えない。処分しろ」


「かしこまりました」



陽炎は刃を担ぎ


部屋を出て行った



……陽炎はあまり体格はよくない


なのに何故‥


あんな力が……‥



俺がそんなことを考えていると


父さんが口を開いた
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