愛して野良猫
「玖音。何か用があるなら早く言いなさい」
「……すみません。聞きたいことがあります」
「なんだ」
「眞那菟という人間をご存知ですよね」
「あぁ」
「どういうご関係ですか?」
父さんはてを拭きながら
チラッと俺をみた
「駒だ」
「駒?」
「あぁ。アイツは色々と使えて便利でな。お前達のことを調べるのにも、役に立つ」
父さんはフッと笑った
「まぁ‥最近は何の情報もないがな」
「…どういうことですか?」
「眞那菟が裏切った。今更何を思ったか知らんが」
「……そうですか」
「アイツは随分とお前を恨んでいるな」
父さんは俺の肩に手をおいた